コンパイラ型言語 【compiled language】 コンパイラ方式

概要

コンパイラ型言語(compiled language)とは、かつて用いられた高水準プログラミング言語の分類の一つで、公式あるいは主要な処理系コンパイラであるような言語のこと。

コンパイラcompiler)はプログラミング言語で記述されたソースコードを解釈し、実行可能な機械語マシン語)などのコードに一括して変換するソフトウェアで、変換後のコードを元に実行可能ファイルを作成して実行される。

記述したコードを実行に移すまでに手間や準備時間が必要だが、機械語への変換と実行が分離されるため、プログラムを少ない消費メモリで高速に実行でき、実行時ソースコードが不要(利用者へソースコードを提供しなくてよい)という特徴がある。

コンパイラ型言語は言語の開発元が提供する公式の処理系や、広く普及している主要な処理系コンパイラであるような言語を指し、機械語コードへ変換しながら同時に実行する「インタプリタ型言語」(インタプリタ言語)と対比される。

このような分類は現代よりもプログラミング言語とその処理系が密接に関連付けられていた1990年代以前によく用いられたが、インタプリタコンパイラのどちらを用いるかは言語そのものの特性ではなく、実際、今日では一つの言語に両者が標準的に提供されることも少なくないため、このような分類を用いることはほとんどなくなった。

(2023.12.16更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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