サーバーダウン 【server failure】

概要

サーバーダウン(server failure)とは、外部に機能やサービスを提供するサーバコンピュータが機能を停止すること。特に、故障や過負荷、外部からの攻撃などで予定外に停止してしまうこと。

現代のコンピュータシステムの多くは「クライアントサーバ型」で、情報や機能、サービスコンテンツなどを提供する「サーバ」(server)と、通信ネットワークを通じてこれにアクセスし利用する「クライアント」(client)に分かれている。

サーバメンテナンスサービス提供時間外などの理由で停止することもあるが、いつ外部からアクセス要求があっても対応できるよう、原則として常に稼働し続け、クライアントからの接続要求に備え続けている。

サーバーダウンは何らかの理由によりサーバの機能が阻害され、完全に停止するか著しく性能が低下し、クライアントからのアクセスに応答できない状態に陥る事象を指す。システムの種類により原因は様々で、原因や損害の程度により復旧可能か否か、いつ復旧できるかも異なってくる。

よくある原因としては、装置の故障や停電といった物理的な機能停止、ソフトウェアの欠陥や想定外の挙動、想定を超えるアクセスの集中などがある。外部の攻撃者によるサービス拒否攻撃DoS攻撃)やコンピュータウイルス感染など、保安(セキュリティ)上の問題により機能が停止することもある。

軽微な障害で停止している場合はソフトウェアコンピュータ再起動だけで元通りにサービスを再開できる場合もあるが、アクセス過多などが原因の場合は復旧してもまたすぐに機能不全になってしまうこともある。重要なプログラムデータが失われるなどシステムの状態が不可逆に損傷してしまった場合には、サービス再開を断念せざるを得ない場合もある。

(2022.1.3更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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