標準ライブラリ関数 【standard library functions】

概要

標準ライブラリ関数(standard library functions)とは、プログラミング言語標準ライブラリに含まれる関数。言語仕様に規定された関数に準じる標準的な関数として利用することができる。

多くのプログラミング言語は、関数サブルーチンクラスなど部品化された機能単位を組み合わせて複雑なプログラムを作成する仕組みを持っている。ある言語で利用できる関数のうち、言語仕様などで標準として規定されたライブラリに収録されたものを標準ライブラリ関数という。

ライブラリは部品化されたプログラム集で、実行ファイルに連結して機能を呼び出すことができる。開発者が自ら作ることもできるが、プログラミング言語の中には基本的な機能を標準ライブラリの形で開発者に提供しているものがある。

C言語やC++言語などは標準ライブラリ関数が豊富に用意されている言語である。開発者は必要なライブラリの関数宣言や定数などが記述されたヘッダファイル(.hファイル/.hppファイル)を自らプログラムに取り込めば、ライブラリ関数を呼び出すコードを記述することができるようになる。プログラム冒頭に並んでいる「#include <stdio.h>」などの記述はそのためのものである。

一方、スクリプト言語などの場合は言語仕様自体に基本的な機能を提供する関数を組み込んで、言語処理系自体が関数実行コードを提供する。このような関数を「組み込み関数」「ビルトイン関数」などと呼ぶ。これらと標準ライブラリ関数と合わせて「標準関数」と総称する場合もある。

(2024.3.22更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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