ステルスマーケティング【stealth marketing】ステマundercover marketing

概要

ステルスマーケティングとは、企業などが自社の製品やサービスの広告・宣伝を、それが広告・宣伝であることを秘匿して行うこと。また、広告・宣伝のために虚偽の内容をメディアなどを通じて流すこと。
ステルスマーケティングのイメージ画像

本来、企業が消費者に向けて宣伝行為を行う場合は、発信者(メディアなど)が自発的に発信する情報や自然に生じた現象などと区別するため、広告であることが分かるようにする必要がある。

しかし、実際には企業の広告の一環として行われているのに、そのことを明示せず、悪質な場合は積極的に隠蔽し、自発的あるいは非営利的な行為であるかのように装って情報を流通させる手法が用いられる場合がある。これをステルスマーケティングと呼び、俗に「ステマ」と略されることがある。

日本で問題となったケースとしては、著名人が企業から有償で依頼を受けてSNSなどで製品やサービスを褒め称える内容の投稿を行い、それが広告であることを伏せていた事例や、新しく開店した店舗にアルバイトを雇って偽の行列を作り、さも繁盛しているように装ってメディアに取材させた事例、社員が匿名掲示板に自社製品を褒める投稿や他社製品を貶す投稿を行なった事例などがある。

国内ではステルスマーケティング自体を明示的に禁じる法制度はなく、明るみに出た事例について非倫理的だとして社会的な非難を受けるに留まるが、EU諸国や米国のように明確に違法行為として罰せられる国もある。

(2020.4.21更新)

他の用語辞典による「ステルスマーケティング」の解説 (外部サイト)

資格試験などの「ステルスマーケティング」の出題履歴

▼ ITパスポート試験
令5 問25】 企業の行為に関する記述 a〜c のうち、コンプライアンスにおいて問題となるおそれのある行為だけを全て挙げたものはどれか。a 新商品の名称を消費者に浸透させるために、誰でも応募ができて、商品名の一部を答えさせるだけの簡単なクイズを新聞や自社ホームページ、雑誌などに広く掲載し、応募者の中から抽選で現金10万円が当たるキャンペーンを実施した。