ステルスマーケティング 【stealth marketing】 ステマ / undercover marketing
概要
ステルスマーケティング(stealth marketing)とは、企業などが自社の製品やサービスの広告・宣伝を、それが広告・宣伝であることを秘匿して行うこと。また、広告・宣伝のために虚偽の内容をメディアなどを通じて流すこと。俗に「ステマ」と略されることがある。本来、企業が消費者に向けて宣伝行為を行う場合は、発信者(メディアなど)が自発的に発信する情報や自然に生じた現象などと区別するため、広告であることが分かるようにする必要がある。
しかし、実際には企業の広告の一環として行われているのに、そのことを明示せず、悪質な場合は積極的に隠蔽し、自発的あるいは非営利的な行為であるかのように装って情報を流通させる手法が用いられる場合がある。これをステルスマーケティングという。
日本で問題となったケースとしては、著名人が企業から有償で依頼を受けてSNSなどで製品やサービスを褒め称える内容の投稿を行い、それが広告であることを伏せていた事例や、新しく開店した店舗にアルバイトを雇って偽の行列を作り、さも繁盛しているように装ってメディアに取材させた事例、社員が匿名掲示板に自社製品を褒める投稿や他社製品を貶す投稿を行なった事例などがある。
国内ではステルスマーケティング自体を明示的に禁じる法制度はなく、明るみに出た事例について非倫理的だとして社会的な非難を受けるに留まるが、EU諸国や米国のように明確に違法行為として罰せられる国もある。
(2020.4.21更新)