ロール 【role】 roll
概要
ロール(role)とは、“role” あるいは “roll” を音写した外来語。前者は役、役割、役目、役柄、任務などの意味で、後者は転がる、巻く、巻いたものなどの意味。role
ITの分野で “role” は、利用者やシステム上の何らかの要素が持つ立場や役割を指すことが多い。
データベース管理システムなどの利用者管理において、利用者のグループあるいは雛形のことをロールということがある。利用者の種類(管理者、開発者、一般利用者など)に応じて作られ、各利用者(のアカウント)はそれぞれのロールに属する。利用者が複数のロールに所属したり、ロールが他のロールに所属してその権限を引き継いだりできるようになっている場合が多い。
UMLのクラス図などで、クラスが他のクラスとの関係上、どのような立場・役割を果たしているのかを示すものをロールあるいはロール名(role name)という。複数のクラスと関連がある場合、相手によって異なる役割を担うこともあり、図上ではクラスとクラスを結ぶ関連を表す直線の終端付近に記入する。
roll
ITの分野で “roll” は、進めたり戻したりといった時間の流れや方向を伴う動作を表すことが多い。「ロール○○」(roll~)のように熟語表現の音写が多用される。
データベース管理システムなどのトランザクション処理で、障害発生時に進行中の処理をキャンセルして過去のある時点の状態を復元することを「ロールバック」(rollback)、過去のデータに実行済みの処理内容を反映させて完了させることを「ロールフォワード」(roll forward)という。
システムの運用開始や全面展開などを「ロールアウト」(rollout)、回数などのカウントや経過時間などが定められた上限を迎えリセットや切り替えなどが行われることなどを「ロールオーバー」(rollover)という。
(2019.4.17更新)