zcatコマンド

概要

zcatコマンドとは、LinuxなどのUNIX系OSで用いられるコマンドおよびプログラムの一つで、圧縮されたファイルの内容を画面表示するもの。catコマンドの圧縮対応版。

指定したファイルの内容を表示するコマンドとして「cat」が用意されているが、圧縮されたファイルを指定すると圧縮済みのデータがそのまま表示され、元の内容を読み取ることはできない。

このような場合に用いるのがzcatコマンドで、gzip形式あるいはcompress形式で圧縮されたファイルの内容を展開し、元の状態に復元して画面に表示してくれる。例えば、example.txt というテキストファイルgzip圧縮した example.txt.gz というファイルがある場合、「zcat example.txt.gz」を実行するだけで元の example.txt の内容が表示される。

異なる圧縮方式にも同様のコマンドが用意されており、bzip2形式の場合は「bzcat」、xz形式の場合は「xzcat」を用いると同じように元の内容を復元して表示してくれる。また、圧縮済みのテキストファイルを扱う他のコマンドもあり、「zmore」「zless」「zdiff」「zcmp」「zgrep」などのコマンド群はそれぞれ先頭のzを抜いたコマンドと同じ動作をgzip圧縮ファイルに対して行うことができる。

(2022.1.6更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。