BPO 【Business Process Outsourcing】 ビジネスプロセスアウトソーシング
概要
BPO(Business Process Outsourcing)とは、アウトソーシングの一種で、自社の業務プロセスをまとまった単位で継続的に外部の専門的な企業に委託すること。案件ごとの外部発注や業務委託などとは異なり、委託先が自社の業務部門の一部のように機能する。BPOサービスを提供する委託先企業は自ら人員や設備を揃え、専門的にその業務を取り扱う。専門的なスタッフにノウハウを蓄積したり、複数社から受託してスケールメリットを享受したり、稼働率の平準化を進めることができるため、各企業が個別にその業務を行うよりも有利な条件で業務を受託することができる。
BPOの主な対象となるのは、多くの企業に共通して存在するが独自性があまり必要とされないか周辺的な業務で、総務、人事、経理、コールセンター、物流などで実施されることが多い。ヘルプデスク運営など社内のITシステム関連の業務をBPOすることは特にITO(ITアウトソーシング)とも呼ばれる。
BPOを利用することにより、自社の競争力の中核となる重要な業務に人材や資源を集中できるほか、非中核的な業務で固定的な人員や設備を持たずに変動費(外注費)化し、企業規模や業績の変化に応じて柔軟に対応できるようになる。
ただし、BPO先は他社であり、自社の都合や要望を完全に受け入れてくれるとは限らない。業務内容の変更や調整などにはその都度交渉が必要となり、状況の変化が急なベンチャー企業などでは他部門のスピード感についていけない場合もある。
また、一旦BPOを行うと、その業務について詳しい人員や必要な設備が自社内にほとんどない状態となるため、何らかの理由で自社運用に切り替えたくなっても再び業務部門を構築するのは大きな困難やコストを伴うことがある。
(2018.8.8更新)