プロダクトポートフォリオマネジメント 【PPM】 Product Portfolio Management / 製品ポートフォリオ管理

概要

プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)とは、複数の異なる分野の製品や事業を抱える企業で、経営資源の最適な配分比率を分析・決定するための手法。製品・事業分野を市場の成長性と自社の市場占有率(マーケットシェア)に基いて分類する。

代表的な分類法では、市場の成長性の高低と自社の市場シェアの高低により、事業や製品を4つの類型に分類する。この分類に基づいて、より多くの投資をすべきか、現状を維持すべきか、撤退を考えるべきかを決めていく。

負け犬 (dog)

成長率が低くシェアも低い分野は「負け犬」と呼ばれる。投資を増やしても今後も利益が見込めないことが予想され、撤退や売却、縮小により経営資源を他に振り向けることを考えるべき分野とされる。

金のなる木 (cash cow)

成長性は低いがシェアが高い分野は「金のなる木」と呼ばれる。市場が成熟しているため今後の高い成長は見込めないが、シェアが高いため当面は多くの利益が見込める。追加投資が少なくて済み現状を維持することが望ましいと考えられる。

花形 (star)

成長性もシェアも高い分野は「花形」と呼ばれる。市場自体の高い成長率のため競争が激しく多くの追加投資が必要となるが、シェアを維持できれば将来的に「金のなる木」に移行する可能性を秘めている。

問題児 (question mark)

成長性は高いがシェアが低い分野は「問題児」と呼ばれる。投資を加速して競合に打ち勝てば「花形」に、さらには「金のなる木」に成長する可能性があるが、逆転できなければそのまま「負け犬」となる。

(2020.3.4更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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