MBO 【Management Buyout】 マネジメントバイアウト
概要
MBO(Management Buyout)とは、企業買収の類型の一つで、その企業の役員などの経営陣が株式の過半を取得して買収すること。また、子会社や事業部門の幹部が本社からその事業を買い取って独立すること。上場企業などで時価総額が大きい場合、創業社長などが巨額の個人資産から買収資金を捻出することもあるが、サラリーマン社長などの場合は個人では賄えない額であることが多い。その場合、銀行や投資ファンドなどが本人(たち)や本人の設立した特定目的会社(SPC)に買収資金を融資したり、本人と組んだ投資ファンドや投資組合が株式の買い付けを実施し、そのファンドなどが大株主となる場合が多い。
本人が自己資金で買収した場合はそのまま本人がオーナーとして安定的に所有し続けることもあるが、投資ファンドなどは投資事業として資金を拠出するため、企業価値向上の施策を実施して、ある程度の期間を経た後、再び株式市場に上場したり、別の企業など第三者に売却するなどして資金回収を行う。
なお、創業者や役員など経営側ではない一般の従業員が資金を調達して株式を買い取る形の企業買収もあり、「EBO」(Employee Buyout)と呼ばれる。中小企業の創業者が高齢で引退し、親族が引き継ぐつもりがない場合に古株社員が共同で買い取るといった事例が多く見られる。
(2025.1.17更新)