ファシリティ 【facility】

概要

ファシリティ(facility)とは、施設、設備、便宜、融通、便利さ、などの意味を持つ英単語。外来語としては施設、設備、建物といった意味で使われるほか、そうした固定的な物的資産を総称する用語として用いられることが多い。

文脈により、建物や施設そのものを含む物的な資産全体の総称とする場合と、個別の施設について内部の設備を指す場合もある。例えば、「総合的なファシリティ管理」のような表現は物件全体を含み、「ファシリティが充実したホテル」と言えば内部の設備のみを指す。

「プロパティ」(property)や「アセット」(asset)も不動産や施設などを指すことがあるが、これらは賃貸ビルなど外部に提供したり転売するなどして収益を得るための資産・物件という意味合いで用いられることが多い一方、「ファシリティ」は自社の営業活動のために用いる施設を指すという違いがある。

ファシリティマネジメント

企業などが業務に用いる施設や設備を総合的に管理・運営し、業務に適した環境を維持する活動を「ファシリティマネジメント」(facility management)という。単なる個別の施設や設備の管理に留まらず、事業や人に適した環境の整備・維持のための総合的なマネジメントという意味合いで用いられる。

必要な施設・設備の構想や選定、調達方法(購入・建設か、賃貸・レンタル・リースか)の選択、維持・運用、より適した形への改善(移転や統廃合、新設など)などの業務や事業が含まれる。空調や照明、防災設備などのハードウェア的な側面と、清掃や警備などのサービス、ソフトウェア的な側面に分かれる。

(2025.8.20更新)

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