LTV 【Life Time Value】 顧客生涯価値 / ライフタイムバリュー

概要

LTV(Life Time Value)とは、企業がある顧客と関係を維持している間に得る利益の総額のこと。個々の顧客と良好な関係を築き、長期間にわたって繰り返し商取引できれば安定的に大きな収益を得られるという考え方に基づくもの。

顧客が企業との付き合いを継続している間に支払う(支払った)額の合計から、その顧客を獲得し、関係を維持して取引を実行するのにかかる(かかった)費用の合計を差し引いて求められる。概念的には、ある特定の一人(あるいは一社)がもたらすLTVは、期間あたりの平均購入額に収益率と継続期間を掛けあわせて求められる。

実務上は顧客を集団として捉え、新規に取引を開始してからの経過年数ごとに、その年数まで残存した顧客がもたらした利益を算出し、その合計を集団全体のLTV、初年度の顧客数で割ったものを一人あたりLTVとすることが多い。また、製品のLTVという場合には、販売一個(取引一件)あたりの売上や粗利に、顧客一人あたりの平均購入回数を掛けあわせて算出することもある。

マーケティングの分野では、新規顧客を獲得して購入までたどり着くのにかかるコストは既存顧客に再度販売するのにかかるコストに比べ平均で5倍かかる(1:5の法則)とも言われており、潜在顧客へのアプローチばかりではなく既存顧客との関係を良好に保ちLTVを引き上げる施策も必要であるとされる。

(2021.6.4更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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