HRテック 【HR Tech】 Human Resources Technology
概要
HRテック(HR Tech)とは、企業などの人事・人材関連の業務を効率化したり革新をもたらしたりする新しい技術やサービス。人事を意味する「HR」(Human Resources)と、技術を意味する「Technology」を組み合わせた造語。AI、ビッグデータ、クラウド、IoT、ソーシャルメディアなど、最先端あるいは流行の情報技術やその応用製品・サービスを組織の人材管理に取り込むことを指す。従来システムを超える効率化や省力化を実現したり、従来にない人材戦略を打ち出すことを可能にする。
対象となる領域は従来の人事管理システムでも扱われる勤怠管理や給与計算、経費精算などに加え、人材の採用、研修や育成、職能管理や配置(タレントマネジメント)、評価、従業員満足(ES)、定着率向上(エンゲージメント)などが含まれる。
HRテックを謳う製品には様々なものがあり、従来の人事管理システムのような人材業務全体を対象とした総合的の製品よりも、特定の業務に変革をもたらす特化型の製品が多い。新興企業の製品を中心に、SaaSやクラウドの形でサービス化された製品が多い。
企業活動や社会的な活動へのITの導入・普及は従来から見られたが、2010年代以降、先進的なITシステムやネットサービスを取り込んで非IT分野を変革する動きが活発になり、分野名を冠して「◯◯テック」と呼ぶようになった。金融分野の「フィンテック」(FinTech)、農業分野の「アグリテック」(AgriTech)、教育分野の「エドテック」(EdTech)といった具合で、これを人事・人材分野に適用した用語が「HRテック」である。
(2023.9.8更新)