スケールメリット 【advantage of scale】
概要
スケールメリット(advantage of scale)とは、規模を大きくすることで得られる効果や利益、優位性などのこと。和製英語であり、英語では “advantage(s) of scale” のように表現することが多い。一般には、企業の事業などの経済活動において、生産や販売、購買などの規模などを拡大させていくことで生じる、主にコスト上の優位性を指すことが多い。
例えば、製品の生産量を増やすことで単位生産量あたりの固定費が下がって製造単価が安くなったり、資材を一か所から一度に大量に買い付けることで売り手に対する価格交渉力が高まり、同じ量を複数(の相手や回数)に分けて購入するより価格を下げられることなどが該当する。
規模の経済 (economy of scale)
経済活動において規模の大小によって有利、不利が生じる状況のことを「規模の経済」(economy of scale)という。同じ製品をより多く生産・販売することによって単位あたりのコストが減少し競争力が向上する現象などを指し、スケールメリットは一般的にはこちらを意味することが多い。
範囲の経済 (economy of scope)
一方、経済活動において事業の範囲の広さによって有利、不利が生じる状況のことを「範囲の経済」(economy of scope)という。同じ企業が複数の事業を運営すると一部の業務や設備、人員、間接費が共有されて専業の競合より優位になる場合があることなどを指す。水平方向のスケールメリットと考えることができる。
(2020.6.30更新)