プル型コミュニケーション 【pull communication】
概要
プル型コミュニケーション(pull communication)とは、集団内のコミュニケーション手段の類型の一つで、情報を何らかの手段で蓄積しておき、各々が自分の必要な情報を必要なときに引き出す方式。情報の出し手は相手や状況などを特定せず、情報を共通の蓄積場所に掲示する。受け手はその中から自分に必要なものを選んで情報を受け取る。(電子)掲示板やナレッジベース、イントラネットサイトに構築された情報共有システムなどを利用することで実現できる。
即時性を保証したり双方向的なやり取りを行うのは難しいが、受け手が出し手の都合に左右されず自分のタイミングで情報に触れることができる利点がある。多数に広く共有する必要がある情報、誰がいつ必要になるか明確には分からない情報の伝達に適している。
これに対し、電話や会議のようにメンバー間で相互に情報が交わされる様態を「相互型コミュニケーション」、電子メールやメッセンジャー、手紙、メモ、報告書などのように情報の出し手が特定の相手に向かって能動的に情報を送る様態を「プッシュ型コミュニケーション」という。
(2023.2.25更新)