階層型組織 【hierarchical organization】 ピラミッド型組織 / pyramid organization / ヒエラルキー型組織
概要
階層型組織(hierarchical organization)とは、企業などの組織形態の一つで、トップを頂点にピラミッド型に管理者と組織を編成したもの。部長、課長、係長といったように各階層の責任者が自部門の責任と権限を持つ。従来からよく見られる典型的な組織形態で、経営者をトップにピラミッド型に組織を編成し、大きな組織単位を率いる上級管理者から小さな組織単位を率いる下級管理者、末端の職員まで序列に基づいて管理と指揮命令が行われる。
指揮系統が明快で、経営者が安定的に組織全体を統治できる。組織の規模が大きくなると経営と現場の距離が遠くなり、意思決定や指示の伝達に時間がかかったり、経営層が現実を把握できずに見当違いな指示を出したり、現場が指示待ちとなり主体性を失うといった弊害も生じる。
現代でも企業や官公庁、軍など多くの組織がこの統治形態で運用されている。企業では組織単位として事業部、部、課、係などを置くことが多く、官庁では局、課、係などが置かれることが多い。企業の場合、どのような基準や機能に基づいて部門を編成するかによって、職能別組織、事業部制組織、カンパニー制組織などのバリエーションが見られる。
(2024.5.21更新)