インバスケット 【in-basket exercise】 インバスケット演習 / インバスケットゲーム / インバスケット試験

概要

インバスケット(in-basket exercise)とは、実践的な業務遂行能力を鍛えるプログラムあるいはテスト手法の一つで、限られた時間内に多数の課題や案件に決断を下し、その内容を回答するもの。“in-basket” は「書類受け」のことで、未処理の決済書類が入った箱やケースを意味する。

受講者・受験者は仮の役職を与えられ、自分がその職ならどのような意思決定を下すかを回答する。課題や案件は資料や状況設定などと共に書類として渡され、制限時間内に一つでも多くの案件に回答することが求められる。

回答は自由記述式とすることが多く、部下への指示や相手方への返信メッセージなど、実際の状況に即した内容を記述させる形式が用いられることもある。正解や模範解答を設定せず、洞察力や決断力、創造性、対人スキルなどを総合的に評価することが多い。時間内にすべて回答するのが困難な数をわざと出題することもあり、処理件数だけでなく優先順位の判断も意思決定の一部として評価される。

1950年代に米軍の研修プログラムとして始まったのが発祥とされ、現在では主に企業や官公庁などでリーダー研修、管理者養成プログラムの一環としてわれることが多い。テスト形式でわれるものは昇任試験などの一部として実施される場合もある。

(2022.2.17更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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