フランチャイズチェーン 【franchise chain】
概要
フランチャイズチェーン(franchise chain)とは、事業を多店舗展開する手法の一つで、本部企業が資本関係などを持たない外部の事業主と加盟店契約を結んで店舗運営を委託する手法。本部は店名や商標、商品、ノウハウなどを提供し、加盟店側はロイヤルティなどの対価を支払って店舗の営業を行う。本部企業を「フランチャイザー」(franchiser)、加盟店を「フランチャイジー」(franchisee)という。小売や外食などの産業に多い事業形態である。
フランチャイズチェーンにおける本部と加盟店(企業や個人事業主)は資本関係(親会社・子会社)や雇用関係(雇用主・従業員)にはなく、それぞれ独立した事業主体である。本部側は自ら直営店を増やす場合に比べ、外部の資本や人材を利用してスピーディーに事業展開できる。
加盟店側は資本の調達、施設や設備の手配、従業員の採用や雇用などを独力で行わなければならないが、本部のブランドや商品力を利用して早期に事業を軌道に乗せることができる。また、契約の範囲内で事業運営に裁量権を持つことができ、契約上定められた対価(ロイヤルティ)を支払えば事業主として収益を自らのものとすることができる。
本部企業が何を提供するかは企業や事業形態によって異なるが、一般的には商号やロゴマーク、商品やサービス、営業ノウハウ、業務マニュアル、原材料、情報システムなど、その店舗の事業運営上必要となる様々な要素が対象となる。加盟店が収める対価には、売上や利益に一定の割合で課されるロイヤルティやブランド使用料、商品や原材料などの仕入れ代金などがある。
(2021.6.17更新)