バリューチェーン分析 【value chain analysis】

概要

バリューチェーン分析(value chain analysis)とは、製品やサービスを提供する過程のどこでどれだけ付加価値が与えられていくかを分析し、経営資源の配分を最適化したり、競合他社と比較した強みや弱みを明らかにすること。

バリューチェーン」(value chain)とは1985年にハーバード大学のマイケル・ポーター(Michael E. Porter)教授が提唱した概念で、企業が製品を顧客に届けるまでの各段階を、コストを支払って価値を付け加える活動(価値活動)の積み重ねであるとする考え方である。

バリューチェーン分析では企業活動を製造、販売といった工程に分解し、各工程のコストと付加された価値を分析する。その際、製品の提供に直接関わる購買や製造、流通、販売、マーケティングなどの工程を「主活動」、会計や人事、研究開発などの間接的な業務を「支援活動」としてそれぞれ分析する。

コストと付加価値に基づいて各工程の分析を行うことで、価値提供に貢献していない工程に多くのコストがかかっていたり、大きな価値を付け加えているのに投資が不十分な部門があるといった状況が把握できる。また、競合他社についても同じように分析し、比較を行うことで、自社の強みや弱みを把握することができる。

(2023.9.7更新)

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試験出題履歴

ITパスポート試験 : 平31春 問22
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。