ダイアグラム 【diagram】 ダイヤグラム
概要
ダイアグラム(diagram)とは、図表、図式、略図、図形などの意味を持つ英単語。日本語の外来語としては、鉄道などの運行図や運行表を意味する「ダイヤ」が “diagram” (より正確には “service planning diagram”)の略であることでよく知られている。多数の要素や値などで構成される情報を視覚的に分かりやすく表すため、幾何学的な図形などを組み合わせて作成した抽象的、模式的な図を意味する。
一般的には、多角形や円、線分、矢印などの単純な図形、ラベル(短い表題)、数字、記号などを組み合わせ、対象の構造や構成、特性、要素間の関係性などの質的な側面を一定の作図ルールに基づいて描画したものを指す。フローチャートやPERT図(アローダイアグラム)、樹形図、ネットワーク図、回路図、組織図などが該当する。
グラフ (chart)
広義には、値の推移や分布、変数間の関係など対象の量的な側面を図形の長さや広さに対応付けて描画した図が含まれる。棒グラフや折れ線グラフ、円グラフ、数学の関数グラフ、散布図、ヒストグラム、株価チャートなどである。
これらは日本語(の外来語)では「グラフ」、英語では “chart” (チャート)と総称されるもので、情報を図示する手法の総称を “diagrams and charts” と呼ぶことがあるため、狭義にはグラフ類はダイアグラムに含まれないとする考え方もある。
また、より広義には、要素を碁盤目状に整然と並べた表(テーブル)や数学の行列、模式化された地図(鉄道路線図など)、機械や建物の設計図、組み立て図など、何らかの幾何学的な整理や抽象化が行われた視覚表現はすべてダイアグラムの一種であると考える場合もある。
(2021.7.22更新)