読み方 : マクシマックスげんり
マクシマックス原理【maximax principle】マクシマックス戦略
概要
マクシマックス原理とは、複数の選択肢から行動を決める際の基準の一つで、各選択肢が生み出しうる最良の結果(利得)を比較し、最大利得が最も大きくなる選択肢を選ぶ考え方。ゲーム理論や意思決定論で用いられる、楽観的な意思決定基準である。

行動の選択肢ごとに想定される利得の最大値と最小値を整理し、各選択肢の最大利得のみを比較する。行動Aの最大利得が100、最小利得が10、行動Bの最大利得が50、最小利得が20である場合、マクシマックス原理では最小利得を考慮せず、最大利得である100と50を比べ、行動Aを選択する。
この基準では、状況が最も都合良く運んだ場合の最高のシナリオにのみ着目する。最悪の事態が発生したときの損失やそのリスクは考慮せず、リターンが最大化する可能性に賭ける手法であるため、極めて楽観的な意思決定基準とされる。
これと対照的な基準に「マキシミン原理」(maximin principle)がある。これは、各選択肢の最小利得(最悪の場合の結果)に注目し、その値が最大となる選択肢を選ぶ基準である。先の例では、行動Aの最小利得は10、行動Bの最小利得は20であるため、マキシミン原理では行動Bが選ばれる。マクシマックス原理が最良の場合の結果を重視するのに対し、マキシミン原理は最悪の場合に備えるという、対照的な発想に基づいている。
一方、「ミニマックス原理」(minimax principle)は、各選択肢で想定される最悪の場合の損害を比較し、その損害が最小となる選択肢を選ぶ基準である。利得の最大化に着目するマクシマックス原理やマキシミン原理とは異なり、損害の最小化という観点から選択肢を評価する。これらの基準は、不確実な状況下で複数の選択肢から一つを選ぶ際の意思決定モデルである。市場が急成長している局面での投資判断や、リスクを取ってでも大きなリターンを得たいベンチャー企業の戦略などでマクシマックス原理が採用されることがある。
(2026.6.26更新)