読み方 : さくたい

昨対【前年比】昨対比/前年度比

概要

昨対とは、「昨年度との対比」あるいは「昨年度の同時期との対比」を略した表現で、今年度と昨年度の同じ期間の値を比較すること。比率で表す場合は「昨対比」とも言う。売上高や来客数、受注件数など定期的に集計される数値の変化を評価するために、小売業や飲食業、製造業など様々な業種で用いられる。
昨対のイメージ画像

値は前年を100%とした比率で示すことが多く、例えば前年の売上が100万円で今年が130万円であれば「昨対130%」「昨対比30%増」「昨対1.3倍」のように表す。「昨対120万円増」のように絶対値の増減で示す場合もある。100%を超えれば前年超え、100%未満であれば前年割れを意味する。

比較対象は通年同士の場合もあるが、特定の月や四半期、週など同じ期間同士を比べる場合も多く、その際は対象期間が明示される。前年の同じ時期と比べる理由は、多くのビジネスに季節変動があるためである。直近の月との比較では、季節要因による増減なのか実態としての変化なのかが判別しにくい。前年同期と対比することで季節的な影響を除いた評価ができる。

昨対による比較では、前年の特殊要因に注意が必要である。前年に大規模なキャンペーンを実施していた場合や、災害・社会情勢の急変で一時的に数値が落ち込んでいた場合、今年の数値が通常通りでも昨対は極端に高くなったり低くなったりする。店舗数の増減や事業規模の大幅な変更があった場合も、単純な数値の比較だけでは実態を見誤ることがあるがあるため、小売業や飲食業では当該期間の新規出店を除いた「既存店ベース」の比較がよく用いられる。

近年ではPOSシステムBIツールの普及により、昨対の集計・分析を自動化する事例も増えている。日次や時間単位で前年との比較をリアルタイムで確認できるため、現場担当者でも状況を即座に把握しやすくなった。企業の経営計画や予算策定では、過去数年間の昨対の推移を踏まえて成長目標を設定するのが一般的である。決算資料などでも売上高や営業利益の昨対が示されるのが通例で、投資家や取引先が業績推移を確認する際の基準の一つにもなっている。

(2026.5.17更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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