読み方 : そんえきぶんきてん

損益分岐点【BEP】Break-Even Point/採算点

概要

損益分岐点とは、企業や事業の損益がちょうどゼロである状態。また、そうなるときの売上高や販売数量などのこと。売上と費用がちょうど均衡して損失も利益も出ていない状態であり、一般的な事業ではこれより売上が多ければ利益が上がり、少なければ損失が出る。
損益分岐点のイメージ画像

事業にかかる費用には、売上や販売数に応じて増減する「変動費」と、直接的には連動せず決まった額がかかる「固定費」がある。売上が少ない段階では固定費を賄えず赤字となるが、売上が増えていくと売上から変動費を差し引いた粗利固定費に等しくなる点が現れる。

この状態になる売上や数量を損益分岐点と呼び、これを超えると利益を計上することができるようになる。損益分岐点の売上が現在の実際の売上に対してどのくらいの割合であるかを表す比を「損益分岐点比率」という。この値が1未満ならば収益が出ていることを表し、小さいほど収益性が高いことを意味する。

(2024.6.17更新)

他の用語辞典による「損益分岐点」の解説 (外部サイト)

資格試験などの「損益分岐点」の出題履歴

▼ ITパスポート試験
令5 問13】 ある製品の今月の売上高と費用は以下のとおりであった。販売単価を1,000円から800円に変更するとき、赤字にならないためには少なくとも毎月何個を販売する必要があるか。
平30秋 問27】 ある商品を表の条件で販売したとき、損益分岐点売上高は何円か。
販売価格300円/個
変動費100円/個
固定費100,000円
平29秋 問16】 ある商品の1年間の売上高が400万円、利益が50万円、固定費が150万円であるとき、この商品の損益分岐点での売上高は何万円か。
平26秋 問1】 商品の販売数が500個のときの営業利益は表のとおりである。販売単価を10%値下げしたとき、損益分岐点の売上高は何円か。ここで、商品1個当たりの変動費及び販売数は、販売単価の値下げの前後で変わらないものとする。
平25春 問9】 製品Aの生産及び販売に必要な固定費は年間3,000万円である。製品Aの単価が2万円、生産及び販売に掛かる1個当たりの変動費が5,000円であるとき、製品Aの損益分岐点における販売個数は何個か。
平24春 問5】 次の損益計算資料を基に算出した損益分岐点の売上高は何百万円か。単位 百万円
売上高4,000
変動製造費1,400
変動販売費600
固定費800
平23春 問21】 製造・販売業A社の損益分岐点売上高を下げる施策として、最も適切なものはどれか。
平22春 問6】 企業の売上高、固定費及び変動費が分かっているとき、損益分岐点比率、損益分岐点売上高及び変動費率は、それぞれ次の式で求めることができる。
平21秋 問13】 損益計算資料から求められる損益分岐点となる売上高は何百万円か。〔損益計算資料〕 単位 百万円
売上高400
 材料費(変動費)140
 外注費(変動費)100
 製造固定費100
粗利益60
 販売固定費20
営業利益40
平21春 問14】 売価が20万円の新商品を売り出して、8,000万円を売り上げた。固定費は4,000万円であり、利益は2,000万円のマイナスであった。
▼ 基本情報技術者試験
令2修7 問78】 損益分岐点の特性を説明したものはどれか。
平30修12 問78】 図は二つの会社の損益分岐点を示したものである。A社とB社の損益分析に関する記述のうち,適切なものはどれか。
平27修7 問79】 図は二つの会社の損益分岐点を示したものである。A社とB社の損益分析に関する記述のうち,適切なものはどれか。
平26春 問78】 表は,ある企業の損益計算書である。損益分岐点は何百万円か。単位 百万円
項目内訳金額
売上高700
売上原価変動費 100
固定費 200
300
売上総利益400
販売費・一般管理費変動費  40
固定費 300
340
営業利益60
平24春 問77】 図は二つの会社の損益分岐点を示したものである。A社とB社の損益分析に関する記述のうち,適切なものはどれか。
平23修12 問76】 損益分岐点の特性を説明したものはどれか。
平22春 問77】 損益分岐点の特性を説明したものはどれか。
平22修1 問75】 損益計算資料から求められる損益分岐点売上高は,何百万円か。