読み方 : ぎょうむうけおい
業務請負 【請負契約】
概要
業務請負(請負契約)とは、企業や官公庁などから業務の一部を請け負うこと。発注者と受注者が業務の内容や成果、期間、報酬などを定めた契約を交わし、遂行された業務に対して報酬を支払う。解説 依頼主側に人員を送り業務に就かせる人材派遣と異なり、業務を実施するための資金、人員、施設、設備、材料などは請負側の責任で用意・調達する。また、従業員の労務管理や指揮命令は請負側の管理監督者が行わなければならない。
依頼主側の監督者が請負側のスタッフを指揮するなど、これらの要件を満たさない場合、実態は直接雇用や労働者派遣であるのに業務請負を装った「偽装請負」となり、職業安定法や労働基準法などに対する違反となる。
請負契約と準委任契約
業務請負では具体的な契約形態として「請負契約」と「準委任契約」のいずれかが用いられることが多い。
請負契約とは、仕事の完成を目的として、納期までに成果を納めて対価を得る契約形態で、受注者は納期までに委託された業務を完遂して成果を発注者に引き渡す義務を負う。成果物に不具合がある場合も受注者側の責任で対応する義務がある(瑕疵担保責任)。
一方、準委任契約は仕事の完成などは保証せず、定められた期間だけ業務を遂行することを委託する契約形態である。派遣に近いが、請負契約の一種であるため発注者による直接の指揮監督は認められない。IT分野では「SES」(システムエンジニアリングサービス)の呼称で定着している。
(2022.8.8更新)
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資格試験などの「業務請負」の出題履歴
▼ ITパスポート試験
【平31春 問32】 ソフトウェアの開発において基本設計からシステムテストまでを一括で委託するとき、請負契約の締結に関する留意事項のうち、適切なものはどれか。
【平27秋 問3】 請負契約によるシステム開発作業において、法律で禁止されている行為はどれか。
【平23秋 問30】 民法では、請負契約における注文者と請負人の義務が定められている。記述 a~c のうち、民法上の請負人の義務となるものだけを全て挙げたものはどれか。
【平22秋 問28】 別段の取決めがない請負契約の場合、民法に基づき、当事者である注文者又は請負人に課せられている義務のうち、適切なものはどれか。
【平21秋 問52】 システム開発を外部に委託する場合に行う管理方法として、適切なものはどれか。
【平21春 問51】 ソフトウェア開発を請負契約で外部委託するときに、発注側が行わなければならないことはどれか。
▼ 基本情報技術者試験
【令5修12 問60】 発注者と受注者との間でソフトウェア開発における請負契約を締結した。ただし,発注者の事業所で作業を実施することになっている。
【令3修7 問80】 発注者と受注者の間でソフトウェア開発における請負契約を締結した。ただし,発注者の事業所で作業を実施することになっている。この場合,指揮命令権と雇用契約に関して,適切なものはどれか。
【令2修1 問58】 外部委託管理の監査に関する記述のうち,最も適切なものはどれか。
【令2修1 問80】 発注者と受注者との間でソフトウェア開発における請負契約を締結した。ただし,発注者の事業所で作業を実施することになっている。
【平23修1 問66】 システム開発を外部に発注する場合,受託側が瑕疵担保責任を負うものはどれか。
【平21秋 問68】 システム開発を外部に発注する場合,受託側が瑕疵担保責任を負うものはどれか。