PM理論
概要
PM理論とは、組織を率いるリーダーの資質について二つの機能に着目した理論。目標達成の「P」機能と、集団維持の「M」機能のバランスにより、リーダー像を4パターンに分類する。1960年代に日本の社会心理学者である三隅二不二氏が提唱した理論で、リーダーシップを「P機能」(Performance function)と「M機能」(Maintenance function)の組み合わせとして分析する。
P機能は集団が成果を挙げ、目標を達成するために発揮される機能で、集団が向かうゴールや目標の設定、計画や戦略の立案、進捗の管理、ルールの策定や周知、メンバーへの指示や指導などが該当する。俗に、これを父性的な機能と捉え「パパ」の「P」とする考え方もある。
M機能は集団をまとめあげてメンバーの心理状態や人間関係を良好に保つために発揮される機能で、メンバーとの頻繁なコミュニケーションや意見の聞き取り、相談や悩み事への対応、トラブルや対立の仲裁など、組織の風通しを良くする活動が該当する。これを母性的な機能と捉え「ママ」の「M」とする考え方もある。
PM理論ではP機能の強弱、M機能の強弱により、両方とも強い「PM型」、Pのみが強い「Pm型」、Mのみが強い「pM型」、両方が弱い「pm型」の4つの類型にリーダーシップを分類する。PM型は理想的なリーダー像とされ、Pm型は成果重視、pM型はチームワーク重視、pm型はリーダーとして未熟とされる。
(2024.7.15更新)