アカウンタビリティ 【accountability】 説明責任 / 答責性
概要
アカウンタビリティ(accountability)とは、権限を行使したり組織を指揮・監督する人が、自ら(の組織)の行動(または行動を怠ったこと)やその結果について、利害関係者(ステークホルダー)や社会に対して報告・説明を行なう責任のこと。例えば、企業の経営者が株主や債権者に経営状態や資金の使途などを開示して合理的な説明を行い、疑問に答える義務のことをこのように言う。
特に、政治や行政の分野で、特定の組織や政策、制度、事業などに権限を有する政治家や行政官が、その実態や結果、意思決定の過程などについて、国民や住民、利害関係者、議会、メディアなどに説明や報告を尽くす責務のことを指すことが多い。
日本では1990年代半ば頃から広まった外来語で、当時考案された「説明責任」の訳語が定着している。これについて、本来の “accountability” は適切に説明が行われていないと判断されれば地位を追われたり懲罰を受けることも含めた「責任」を表しており、ただ単に説明(釈明/弁明)を行う義務のように解釈すべきでないとする批判もある。
なお、情報セキュリティの分野では、情報システムの操作や情報の閲覧、編集などについて、誰がいつどのような操作を行ったか遡って追跡できる性質のことを “accountability” と呼び、日本語では「責任追跡性」あるいは「責任追及性」と訳される。
(2025.1.19更新)