マクシミン原理 【maximin principle】 マクシミン戦略

概要

マクシミン原理(maximin principle)とは、行動を選択する基準の一つで、各選択肢から得られる利得を考え、最悪の場合の利得が最も大きくなる選択肢を選ぶこと。ゲーム理論で用いられる概念。

複数の行動の選択肢からどれか一つを選ばなければならない場合に採用される戦略の一種で、それぞれの行動の結果想定される最悪の場合の利得を比較し、これが最大になるような選択肢を選ぶ。

例えば、行動Aと行動Bの二つの選択肢があり、行動Aの最大利得が100、最小利得が10、行動Bの最大利得が50、最小利得が20であるとする。マクシミン原理では両者の最小利得である10と20を比較し、より大きい20が得られる行動Bが選択される。

これとは逆に、最大利得が最大となるような選択肢(先の例では最大利得が100の行動A)を選ぶような基準を「マクシマックス原理」(maximax principle)という。

(2021.11.8更新)

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