エスカレーション 【escalation】 エスカレ / エスカ / エスカレート / escalate

概要

エスカレーション(escalation)とは、段階的拡大、激化、上申などの意味を持つ英単語。ITの分野では、「より大きな範囲に対象を広げること」「発生した問題などに対処できず、より上位の存在に対応を要請すること」という意味で用いられることが多い。

上位者への引き継ぎ

システム運用利用者サポートなどの業務で、システム障害利用者からの質問・クレームなどに担当者・チームが対処できない場合に、上位の組織や担当者、管理者などに連絡し、対応を引き継ぐことをエスカレーションという。この用法はIT分野以外でも一般のビジネス用語として用いられる。

ロックのエスカレーション

データベース管理システムDBMS)の機能で、同じテーブルに対して行単位やページ単位などのロックが頻発した際に、それらをまとめてテーブル全体をロックすることを「ロックのエスカレーション」という。

ロックの粒度を大きくすることで負荷を減らし効率を高めることができるが、本来のロック指定では無関係な要素まで巻き添えでロックされるため処理の並列度は低下する。

例外処理のエスカレーション

プログラミングにおいて、エラー例外が発生したときに、対処するルーチンが無かったり適切に処理できない場合に、より上位のクラスの対応ルーチンに処理を依頼することを「例外処理のエスカレーション」という。

開発者はすべての例外について対応する処理を記述する必要はなく、上位クラスなどが提供する処理で良い場合は対応を任せることができる。

(2019.4.25更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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