変動費 【variable cost】

概要

変動費(variable cost)とは、事業などにかかる経費のうち、生産量や販売数、操業度などに応じて増減する経費のこと。製品製造やサービス提供の一単位ごとに必ずかかる費用である。

原材料費のように生産数などに正比例して必要となる費用のことで、運搬費、販売手数料、現場のパートタイム社員の給与、外注先への委託料などが該当する。これに対し、設備の減価償却費や事業所の地代家賃のように生産量などに依らず固定的にかかる費用を「固定費」という。

事業が全体として利益を生むためには、製品一単位あたりの変動費よりも高い価格で販売するだけでは不十分で、売上から変動費の総額を差し引いた粗利益固定費を賄うことができる必要がある。固定費と変動費の合計が売上と等しくなる点を「損益分岐点」という。

(2025.1.16更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。