階層型データベース 【hierarchical database】 階層型データモデル / hierarchical data model
概要
階層型データベース(hierarchical database)とは、データベースの種類の一つで、データを階層的な木構造に整理して格納するもの。単一の頂点(ルート)から枝分かれする木のようにデータが連なっている。起点であるルートノードに複数の子ノード(の記憶装置上での所在)が登録され、子ノードはさらに複数の子ノードを持つことができる。どのノードにとっても親ノードは一つで、親をたどっていくとルートノードに行き着く。
特定のノードを指定して内容を読み書きする操作を高速に行なうことができ、記憶領域の利用効率も良いが、データ全体から条件を指定してノードを絞り込む操作は苦手(標準的な方法がなくアプリケーション次第)で、子が複数の親を持つことができないなど柔軟性にも欠ける。
リレーショナルデータベース(関係データベース)の発明以前から存在する米IBM社のメインフレーム向けデータ管理システム「IMS」(Information Management System)が有名だが、SNMPで用いられるMIB(Management Information Base)なども一種の階層型データベースであると考えることができる。
(2022.3.8更新)