ネットワーク型データベース 【network database】 ネットワーク型データモデル / network data model / 網型データベース

概要

ネットワーク型データベース(network database)とは、データベースの種類の一つで、データを互いに結びついた網(ネットワーク)状の構造に整理して格納するもの。

一連の属性から成るデータのまとまり(レコード)を格納単位とし、レコード間は親子関係を持つが、各レコードは親レコードも子レコードも複数持つことができるため、必要に応じて関連する他の種類のレコードを参照することができる。

1970年代に考案された方式で、それ以前に主流だった「階層型データベース」ではレコード間を親子関係(親は必ず一つ)で結びつける木構造で管理していたが、ネットワーク型は親レコードを複数持つことができるため、現実世界のデータの関係に即した柔軟なモデリングが可能となった。

1980年代になるとデータの組をを組み合わせた表のような形式で表現する「リレーショナルデータベース」が台頭し、商用データベース製品の主流の方式として定着したため、ネットワーク型が顧みられることはなくなった。2010年代には、データの繋がりを網状に表現できるという点はネットワーク型データベースに似ているが、より抽象度や柔軟性が高い「グラフデータベース」が登場し、リレーショナル型が苦手とする分野で活躍している。

(2023.10.4更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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