射影演算 【projection operation】

概要

射影演算(projection operation)とは、関係演算の一つで、ある関係から、指定した条件に従って特定のいくつかの属性を抜き出す操作のこと。リレーショナルデータベースでは表から指定の列を抽出する操作に相当する。

例えば、「名簿」という関係(表)があり、「識別番号」「氏名」「住所」「電話番号」の4つの属性(列)で構成されるとして、そこから「識別番号」と「氏名」のみで構成される関係を抜き出す操作が該当する。ただし、抽出した組(行)の中で重複する(同じ値の組み合わせになる)ものは一つだけ残して後は削除される。SQL文では「SELECT DISTINCT 識別番号,氏名 FROM 名簿」のように表現される。

最も基本的な関係演算の一つで、リレーショナルデータベースへの操作でよく用いられる。一方、関係(表)から条件を満たす組(行)を抽出する操作を「選択」(selection)あるいは「制限」(restriction)と呼び、二つの関係(表)を一つに合わせる操作を「結合」(join)という。

(2025.3.11更新)

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試験出題履歴

ITパスポート試験 : 令4 問98
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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