読み方 : だいいちせいきけい
第1正規形【1NF】first normal form/第1正規化
概要
第1正規形とは、リレーショナルデータベース(RDB)でデータの冗長性や不整合を排除した正規形の一つで、一つの行(レコード)の中で特定の項目が繰り返し含まれたり、複数の値を連結した値が含まれるような構造を廃したもの。

RDBではどの表にどの項目を記録するかは設計次第だが、同じ項目が複数の表にまたがって重複するなど不適切な構造だと処理効率の低下やデータの不整合を招く。データ全体の構造はそのままで、一定の基準に基づいて表の設計を整理することを「正規化」、整理後の形式を「正規形」という。
例えば、書籍の情報を表の形で表そうとすると、著者が複数人の書籍について、著者の項が人数分だけ繰り返し出現したり、著者の項の中で著者名をカンマ区切りで列挙したりすることがある。このような形式は「非正規形」と呼ばれ、リレーショナルデータベースで扱うには適さない。
このような構造を改め、一つのレコードに同じ項目は一つのみ、一つの項目に記録するのは単一の値(データ)のみ、という制約に基づいて表を構成したものを第1正規形という。非正規形の表を第1正規形に改めることを「第1正規化」という。
第1正規化された表はさらに正規化を進めることができる。各表の中で主キーが決まれば一意に定まる項目を別の表に分離したものを「第2正規形」という。第2正規化された表について、非キー項目のいずれかが定まれば一意に定まる項目を別の表に分離したものを「第3正規形」という。
(2025.8.8更新)
「第1正規形」の関連用語
他の用語辞典による「第1正規形」の解説 (外部サイト)
資格試験などの「第1正規形」の出題履歴
▼ 基本情報技術者試験
【平21修7 問32】 ある関係データモデルを作成するときに,タプル内の反復するデータ項目を取り除いた場合,そのデータモデルが少なくとも満たす正規形はどれか。