関係演算 【relational operation】
概要
関係演算(relational operation)とは、リレーショナルデータベース(関係データベース)における集合の操作を体系化したもの。典型的には射影、選択、結合、商が含まれ、他に集合演算の和、差、積(交差)、直積を含めることがある。「射影」(projection)は、関係(表)から特定の属性(列)を抽出する操作を表す。「選択」(selection)は、関係(表)から特定の条件を満たす組(行)の集合を抽出する操作を表し、「制限」(restriction)と呼ばれることもある。
「結合」(join)は、複数の関係(表)を特定の属性(列)に関連付けて結びつけ、一つの関係(表)を生成する操作を表す。「商」(division)は数の割り算に似た操作で、割られる側の関係(表)の中から割る側の値の組み合わせを含む組(行)を抽出し、重複する組(行)と割る側に含まれる属性を取り除いたものを求める。
関係演算は関係代数と呼ばれるコンピュータ科学の分野で理論化されており、データを関係モデルという構造で表し、様々な操作を行うことができる。関係モデルは関係データベース(リレーショナルデータベース)として実用化されており、データベースに対する操作や問い合わせを行うためのSQL(Structured Query Language)にも関係演算が取り入れられている。
(2024.1.18更新)