OLTP 【Online Transaction Processing】 オンライントランザクション処理

概要

OLTP(Online Transaction Processing)とは、商取引などに伴うデータ処理を、端末などからの要求に基づいて即座に実行する方式。いわゆるトランザクション処理を即座に実行するする処理方式を指す場合もある。

OLTPシステムでは、利用者の操作などに応じて提起された処理要求を、端末クライアント通信回線などを通じてホストコンピュータサーバにすぐに送信する。これら中央のシステムは受理した処理を即座に開始し、密接に関連する複数の手続きを一体的に実行し、結果をすぐに返答する。

OLTPシステムは大量の処理要求が一斉に集まっても停止したり大きく遅延させない高い性能や拡張性が求められ、また、入出金処理など途中で中断してはいけない処理を扱うため、同時に高い信頼性も要求される。様々な分野や目的で利用される方式だが、日常的には座席やチケットの予約システムや、金融機関における入出金や送金、株式取引などの処理でよく用いられる。

なお、金融取引などで誤りを起こさないよう、複数のデータベース操作を不可分の一体の処理として管理し、「すべて成功」か「すべて失敗」のどちらかになるよう処理する方式を「トランザクション処理」というが、処理要求に基づいて即座にこのトランザクション処理うことをOLTPという場合もある。

OLAP・バッチ処理との違い

データオンライン処理システムには「OLAP」(Online Analytical Processing)もある。これはデータベースなどに蓄積されたデータ利用者の要求に基づいて即座に集計、分析し、直ちに結果を返すシステムである。OLTPのようにデータの操作(追加や更新、削除)はわない。

OLTPもOLAPも「オンライン」のデータ処理を指す用語である。ここでいうオンラインとは「バッチ処理」と対比される概念で、通信回線などを通じて処理要求を中央システムへ送り、即座に結果を返すという処理形態を指す。バッチ処理の場合はデータや要求はすぐに処理されずに蓄積され、一定期間や一定量ごとに一括して処理される。

(2024.1.16更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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