読み方 : ほしゅうごう
補集合【complement】余集合
補集合とは?
ある全体の集合(全体集合)の中で、特定の集合に含まれない要素をすべて集めた集合である。「ある集合の外側にあたる部分」を指す概念で、集合論における最も基本的な概念の一つである。

集合論では、議論の対象となるすべての要素をまとめた集合を「全体集合」と呼び、通常はUで表す。全体集合Uに含まれる要素のうち、ある集合Aの要素を除いた残りの要素を集めた集合を「Aの補集合」と呼び、「A」あるいは「Ac」のように記す。
例えば、Uが整数の集合、Aが奇数の集合であれば、Aは偶数の集合となる。AとAの補集合の共通集合は空集合であり(A∩A=∅)、和集合は全体集合に等しくなる(A∪A=U)。補集合の補集合は元の集合に戻るという性質も成り立つ。
補集合の概念はド・モルガンの法則とも深く結びついている。この法則は、「AとBの和集合の補集合」は「Aの補集合とBの補集合の積集合」に等しく、逆もまた成り立つというものである。これは集合演算を式変形する際の基本公式として広く用いられる。プログラミングや論理回路の設計においても、AND演算・OR演算・NOT演算の関係として同様の法則が応用されており、補集合の概念は数学だけでなく情報科学の基礎としても重要である。