空集合 【empty set】
概要
空集合(empty set)とは、要素(元)を一つも含まない集合。すべての集合は空集合を部分集合として持つ。数学の集合論で用いられる概念で、「何も含まない」状態を一つの集合として扱うようにしたもの。例えば、集合Xを偶数全体、集合Yを奇数全体とすると、両方に属する数は一つもないため、両者の共通部分は空集合となる(X∩Y=∅)。
数学では中に何もない波括弧「{}」や専用の記号「∅」(ノルウェー語のストローク付きO「Ø」に由来)を用いて表すが、コンピュータなどでこの文字が使えない環境では似た形のギリシャ文字「Φ」(ファイ)で代用することもある。
(2021.11.25更新)