CTI 【Computer Telephony Integration】
概要
CTI(Computer Telephony Integration)とは、電話やFAXをコンピュータシステムの一部として統合すること。また、そのような情報システム(CTIシステム)。コールセンターなどで用いられる。CTIシステムは電話回線網とコンピュータネットワークを中継し、コンピュータに電話機の機能を統合する。オペレータは端末を操作して発着信を制御し、ヘッドセット(ヘッドホン一体型マイク)を用いて通話する。企業などが顧客や見込み客などと電話でやり取りするコールセンターでよく利用される仕組みである。
顧客管理システム(CRM)や営業支援システム(SFA)などと連動し、画面上に現在の通話相手に関連する情報(プロフィールや個人情報、製品の購入履歴、過去の対応履歴、進行中の案件の進捗など)を表示したり、通話しながらシステムに新しい情報を入力したりできる。通話内容を記録・蓄積し、トラブルの際の証拠としたり、オペレータの評価やトレーニングに活用することができる。
多数の端末と回線を取りまとめて一括管理することができ、オペレータの稼働状況の把握、空いているオペレータへの着信の自動割り振り、オペレータで対応できない場合の上役への自動引き継ぎ(エスカレーション)、音声案内による受付や取次(IVR:自動音声応答)などの機能もある。
従来は施設内に設置して運用するオンプレミス型の製品しかなかったが、近年ではCTIシステムを事業者の管理するデータセンターで運用し、インターネットを介してサービスとして提供するクラウド型CTIが増えている。少ない導入コストで迅速に使用開始でき、在宅スタッフへの遠隔割り当てなどにも対応できる。
(2023.1.28更新)