読み方 : どうしゅつひょう
導出表【derived table】
概要
導出表とは、リレーショナルデータベースにおいて、表(実表)に対してSQLによる問い合わせを行った結果として生成される仮想的な表のこと。実体としてのデータは持たず、元になる実表の内容を参照して動的に構成される。

導出表は、実表に対してSELECT文などで問い合わせを行うことで派生的に作成される表を指す。一つの表から条件を指定して行や列を抽出したものに限らず、複数の表を内部結合や外部結合で連結した表も含まれる。
集計や並べ替え、重複の除去、和や差、積といった集合演算の結果として得られる表も導出表である。生成された導出表に対してさらに問い合わせを行い、新たな導出表を得ることもできる。導出表は独立したデータを保持せず、元になる実表の内容を基に問い合わせの度に生成されるため、実表のデータが更新された後に同じ問い合わせを実行すれば、導出表の内容にもその変更が反映される。
SQLでは、FROM句の中にSELECT文を記述することで、その副問い合わせの結果を導出表として利用できる。この場合、後続の処理から参照するために別名を付ける必要がある。また、WITH句によって定義される「共通テーブル式」(CTE:Common Table Expression)も、一時的に名前を付けた導出表として扱われる。これらの導出表は問い合わせの実行中だけ存在する一時的なものであり、処理が終了すると消滅する。
多くのデータベース管理システム(DBMS)には、導出表に名前を付けて保存する「ビュー」(view)という機能がある。ビューは問い合わせの内容と名前をセットでシステム内に保存したオブジェクトであり、利用時にはその定義に基づいて導出表が生成される。複雑な問い合わせを毎回記述せずに、実表とほぼ同じ形式でデータを参照や操作できるようになる。ビューはアクセス権限の制御や、公開する列や行を限定する用途にも利用される。
(2026.7.6更新)