真部分集合 【proper subset】

概要

真部分集合(proper subset)とは、集合間の関係を表す概念で、ある集合のすべての元が別の集合に含まれており、両者が同じ集合ではないこと。記号「⊃」または「⊋」を用いて「A⊃B」「A⊋B」のように表記する。

数学の集合論で用いられる概念で、集合Bの元がすべて集合Aの元でもあり、かつAにはBに含まれない(Aにしかない)元が存在するとき、BはAの真部分集合であると言い、「A⊃B」「A⊋B」のように表す。BはAに含まれる、包含される、包まれる、包摂される、内包されるなどと表現することもある。このとき、AをBの「真上位集合」(proper superset)であるという。

集合Bの元がすべて集合Aの元でもあることを、BはAの「部分集合」(subset)であるというが、この関係はAとBが同じ集合(含まれる元が同一)であっても成り立つ。部分集合から、A=Bである場合を除き、Bの方が元が少ない状態のみを指してAの真部分集合であるという。

例えば、二つの元から成る集合A={a, b}があるとき、空集合∅、{a}、{b}、{a, b}の4つがAの部分集合だが、このうち、A自身である{a, b}を除いた∅、{a}、{b}の3つがAの真部分集合となる。

(2023.5.30更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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