ワークパッケージ【work package】
概要

WBS(Work Breakdown Structure)は、プロジェクト全体を頂点として段階的に小さな要素へ分解していく構造を持つ。その最下層に並べられる単位がワークパッケージで、これ以上細分化すると意味のある成果物を定義できなくなる段階の作業群である。
実際にはワークパッケージの内部はさらに細かいアクティビティ(タスク)に分けて遂行されることが多いが、アクティビティ単体では明確な成果物を持たず管理が困難なため、成果物を単位に管理するワークパッケージが最小単位として用いられる。
一つのワークパッケージに含まれる作業量や粒度は、プロジェクトの分野や規模、管理方針によって異なる。ただし、同一のWBS内にあるワークパッケージ同士は、管理の煩雑さや精度のばらつきを防ぐため、おおむね均等な規模感に揃えることが望ましいとされる。これは進捗やコストの比較・集計を行いやすくするためでもある。プロジェクトの規模が大きい場合には、個々のワークパッケージを独立したサブプロジェクトとして扱い、計画や管理を個別に行う手法が取られることもある。
ワークパッケージごとに責任者や担当要員を割り当てていくと、プロジェクトを遂行する組織構造である「OBS」(Organization Breakdown Structure)が形成される。WBSとOBSを対応させることで、どの部門や個人がどの作業や成果物に責任を持つのかという体制が明確になり、責任分担や報告経路の整理に役立つ。
コストや予算の管理では、ワークパッケージごとに個別の予算枠を設けると運用負荷が過大になりやすい。そのため、実務上は複数のワークパッケージを束ねた「コントロールアカウント」(control account)という一段階上の管理単位を設定し、そこで費用やスケジュールの実績を集計・統制する手法が用いられている。