クォーテーションマーク 【quotation mark】 引用符

概要

クォーテーションマーク(quotation mark)とは、欧米で用いられる約物の一つで、引用や発言などの箇所を括って地の文と区別できるようにするためのもの。日本語の鉤括弧(「」)に近い。

点が一つのもの(「‘」と「’」)を「シングルクォーテーション」(single quotation)あるいは「一重引用符」、二つのものを(「“」と「”」)を「ダブルクォーテーション」(double quotation)あるいは「二重引用符」という。

本来、開き記号と閉じ記号は形が同じで180度回転したもので、全角文字ではそのようになっているが、ASCII文字コードにはそれぞれ閉じ記号しか収録されなかった。また、シングルクォーテーションは形の似ているアポストロフィと兼用であり、規格上はアポストロフィであるとされる。

このため、欧米圏など近年まで(日本で言うところの)半角文字しか使えなかった環境では、コンピュータ上の文書では 'abc' "xyz" のように両方閉じ記号で書き表すのが一般的で、プログラミング言語文字列リテラルなどでもこの表記法が浸透している。

どちらの引用符も文章の中などで引用や発言、作品名、強調などを示すために用いられ、厳密な使い分けの決まりなどがあるわけではない。ただし、一方の引用符で囲んだ文章の中でさらに引用符を使いたい場合(人物の発言の中で書籍名に言及するなど)は、もう一方を使うのが望ましいとされる。

(2022.5.13更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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