ピアレビュー 【peer review】

概要

ピアレビュー(peer review)とは、業務の成果物を別の人が詳細に評価・検証するレビューの類型の一つで、立場や職種が同じ(または近い)者同士の間で行うもの。学術分野では「査読」という。

IT業界の場合、仕様書プログラムコードなどの成果物を、同僚(peer)の技術者が読み込んで検証する活動のことを意味することが多い。レビューを同じプロジェクトメンバーが行なうことで、互いの知識やノウハウを共有・移転したり、成果物の欠陥や問題点を早期に発見することなどが期待される。

具体的なレビュー手法として様々な方式が提案されており、複数の検証者(レビューア)がチェックリストなどを用いて精査した結果をミーティングで議論する「インスペクション」、本人と評価者が一堂に会してその場で検証や議論を行う「ウォークスルー」、成果物を評価者に送付・回覧して意見を求める「パスアラウンド」などがよく知られる。

科学界・学術界では、学会誌などに投稿された学術論文を同じ分野の別の研究者が検証して掲載可否などを判定する活動を意味し、日本ではピアレビューと外来語では呼ばず伝統的に「査読」という。

(2020.5.14更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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