ワンストップサービス 【one-stop service】

概要

ワンストップサービス(one-stop service)とは、複数の場所や担当に分散していた関連する手続きやサービスなどを、一ヵ所でまとめて提供するようにしたもの。行政が関連する手続きの窓口を一本化することや、企業が様々なサービスを一体的に提供することなどを指す。

印刷会社が企画や制作も請け負ったり、写真館が衣装の貸出や着物の着付け、ヘアメイクをうなど、一連の複数の工程や互いに関連する領域のサービスを一括して提供することを指す。顧客にとっては一ヵ所ですべてを済ませることができるため利便性が高く、企業側も自社サービスで顧客を囲い込んで単価を高めることができる。

ワンストップ行政サービス

様々な手続きや機関、担当部門に分かれてた行政サービスを、一ヵ所の窓口や一回の手続きで一括してえるようにしたものをワンストップ行政サービスという。

例えば、自動車の保有に関係する手続きは、警察や運輸支局、都道府県税事務所などが関わり、車検や車庫証明、自動車税の納付など様々な手続きで構成される。従来は所有者や代理人が各機関を回って個別に申請などをわなければならなかったが、2005年に始まった自動車保有関係手続のワンストップサービスではオンラインでこれらの手続きを一括して申請することができるようになっている。

このように複数の機関が関連したりいくつもの手続きが必要になる転居や転職、死亡、出産、子育てなどについて、手続きの一本化や窓口の共通化など住民の利便性を高めるためのワンストップ化が進められている。機関を横断した手続きだけでなく、自治体庁舎の窓口を担当課ごとに設けず総合窓口へ一本化するなどの取り組みも広まっている。

ワンストップショップ

ある分野やテーマに沿った品物やサービスを網羅的に取り揃え、一ヵ所ですべての買い物を済ませることができることを売りにした店舗をワンストップショップという。また、そのような店舗でひとまとめに買い物をすることを「ワンストップショッピング」という。

例えば、一見互いに無関係に見えるコピー用紙、蛍光灯、お茶、トイレットペーパーを揃えたオンラインショップは「オフィスのワンストップショップ」であり、企業の消耗品購買担当者にとっては様々な店舗を買い回らなくても一ヵ所で必要なものが揃う便利なお店であると言える。このように、特定の種類や状況にある顧客にとって必要なものを、ジャンルを横断して揃えた店舗のことをワンストップショップという。

店舗だけでなく様々な業種の様々な企業が、「企業情報のワンストップショップ」「金融商品のワンストップショップ」「通信サービスのワンストップショップ」といったように、自社事業の総合性や網羅性、顧客密着の姿勢などを強調するためのキャッチフレーズとして使用している。

(2018.3.20更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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