読み方 : マネジメントよび
マネジメント予備【management reserve】
概要
マネジメント予備とは、プロジェクトの計画で設けられる予備の資金のうち、事前にリスクとして認識していない不測の事態(未知の未知)に対応するために積み立てられるもの。プロジェクトマネージャが単独で使用を決定することはできず、スポンサーの承認が必要である。

プロジェクトの遂行中には、計画時に想定していなかった事態や、そもそも事前に想定しようがない事態が発生することがある。こうした予測不能なリスクに対応するための予算上の余裕がマネジメント予備である。
PMBOKの定義では、マネジメント予備はプロジェクトの総予算には含まれるが、コストベースラインには含まれない。コストベースラインとは、個々の作業に割り当てた予算を積み上げた基準線であり、プロジェクトマネージャが日常のコスト管理に用いる指標である。マネジメント予備はこの基準線の外側に位置づけられ、通常のコスト管理の対象にはならない。
マネジメント予備の使用にあたっては、プロジェクトスポンサーと協議し承認を得る必要がある。これは想定外の重大な事態に対応するための最終手段的な予算であり、安易な流用を防ぐためである。金額の設定においても、未知の事態を対象とする以上、発生確率や影響度をもとに積算することは困難である。そのため実務では、「コストベースラインの数パーセント」といった一定の割合を一律に充てる方法が取られることが多い。また、個別プロジェクトの予算として計上せず、企業や部門全体の経営予算の一部として確保・管理し、執行の判断を部門長や経営層といった上級管理者が行う場合もある。
プロジェクト管理上の予備の予算には「コンティンジェンシー予備」もある。こちらは計画段階で事前にリスクとして認識されていた事態(既知の未知)が顕在化した場合に備えて積み立てられる予算の余裕を指す。コンティンジェンシー予備はコストベースラインに含まれ、設定されたリスク対応計画に基づいてプロジェクトマネージャの裁量で執行できる。
(2026.7.5更新)