PIN 【Personal Identification Number】 暗証番号 / 個人識別番号

概要

PIN(Personal Identification Number)とは、情報システム利用者の本人確認のために用いる秘密の番号。4桁が一般的で、金融機関での本人確認やオペレーティングシステム(OS)へのログインなどで用いられる。

本人がシステムにあらかじめ数桁の番号を登録し、システムの利用時に入力することで、利用しようとする人物が本人であることを確かめる。他人に知られると成りすまして悪用される恐れがあるため、他の人に教えたり紙に書き留めたりせずに暗誦しなければならない。

1960年代に金融機関のATM現金自動預け払い機)が発明された際に本人確認の手段として導入されたもので、現在でもキャッシュカードやクレジットカードなどの本人確認手段としてよく利用される。当初導入されたシステムで4桁のPIN(0000から9999までのいずれか)が採用されたことから4桁のシステムが多い

4桁の番号は1万通りの組み合わせがあるが、覚えやすいように自分や近親者の誕生日、記念日などの日付を設定する人もおり、その場合は「0101」から「1231」まで366通りに絞られる。本人に関連する番号は容易に推測されてしまうため望ましくないとされる。

手作業で1万回の番号入力を試すのは時間がかかるため窓口などでの利用には十分安全と言えるが、現代ではシステムの種類や方式によってはコンピュータなどを用いて1万回の試行を繰り返して容易に割り出すことができる場合があるため、より長い桁数を用いたり、他の確認手段の補助として用いるべきとする考えもある。

一方、コンピュータシステムでは8桁程度かそれ以上の長さの英数字・記号の組み合わせからなる「パスワード」(password)を本人確認のための秘密の情報として用いることが多いが、近年では携帯端末ロック解除コードワンタイムパスワード、パスワードリセット時の認証コードなど、補助的な役割でPINが利用されることもある。

(2024.1.2更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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