メトリック【metric】
概要
システムのメトリック
システム管理や運用の領域では、サーバやネットワーク機器の稼働状況を監視する際の定量的なデータをメトリックという。CPU使用率やメモリ使用量、ディスクI/O、ストレージの空き容量、ネットワークの通信量、応答時間、エラー発生率などが代表例である。これらの数値を時系列で記録・分析することで、システムの異常検知や性能傾向の把握、将来的な拡張計画の立案が可能となる。
クラウドコンピューティングや分散システムが普及した現在では、単一の機器の状態だけでなく、サービス全体の健全性を評価する指標としてもメトリックが用いられる。複数のシステム要素から収集されたメトリックを統合し、可視化や分析を行う監視基盤も普及している。一定間隔で取得される時系列データとして蓄積され、負荷の増減やボトルネックの特定に利用される。
ネットワークのメトリック
ネットワークのルーティング(経路選択)では、通信相手までの複数の経路から最適な経路を決定するための評価値を「ルーティングメトリック」、あるいは単にメトリックと呼ぶ。経由する機器の台数であるホップ数、回線の帯域幅、遅延時間、信頼性などが算出基準として用いられ、複数の基準を組み合わせる場合もある。ルーティングプロトコルごとに採用する基準は異なり、RIPはホップ数を中心とし、OSPFは帯域幅などから算出したコスト値を用いる。値が最も小さい経路が、効率の良い経路として選択される。
この経路選択における用法から派生し、一台の端末が有線LANと無線LAN、モバイル通信といった複数の通信手段を同時に利用できる場合に、どの通信手段を優先するかを示す優先順位も「メトリック」と呼ばれる。この値は手動で設定できることが多く、値が小さいほど優先度が高く設定されるのが一般的である。
ソフトウェアのメトリック
ソフトウェア開発の領域でも、プロジェクトの進捗や品質を管理するために測定される各種の数値的な指標のことを「メトリック」という。ソースコードの行数、バグの検出数、テストの網羅率(カバレッジ)、開発に要した工数などを数値化することで、開発プロセスの客観的な評価や改善につなげられている。
関連用語
他の辞典等による「メトリック」の解説 (外部サイト)
- 大塚商会 IT用語辞典「メトリック」
- 日経 xTECH Networkキーワード「メトリック」
- NTT西日本 ICT用語集「メトリック」
- ネットワークエンジニアとして「メトリック」
- Techopedia (英語)「Metric」
- PC Magazine (英語)「metric」
本ページを参照・引用している文書・論文など (外部サイト)
- ISACA東京支部調査研究委員会 アジャイルDevOps研究会「アジャイル開発チェックリスト Ver2.0
」(PDFファイル)にて引用 (2024年2月)
