インメモリキャッシュ 【in-memory cache】

概要

インメモリキャッシュ(in-memory cache)とは、通常はストレージから読み出すファイルなどのデータメインメモリ上に保管しておき、高速に読み出せるようにするソフトウェアWebサーバの高速化などのために用いられる。

メモリ上で動作するKVSKey-Value Store)となっており、標識となるデータkeyキー)に格納したいデータvalue)を一対一に対応付けて保管する。どんなデータを格納するかは用途次第だが、Webサーバなどでストレージ上のファイルメモリ上にキャッシュする用途で用いられることが多い。

サーバ上では外部から要求に応じてハードディスクSSDなどのストレージからファイルの内容を読み込んで送信する動作が繰り返しわれるが、インメモリキャッシュによって頻繁に要求されるファイルの内容をメモリから読み込むようにすることで、データの読み込みにかかる時間を大幅に短縮することができる。

永続的にデータを保管するためのシステムではなく、他で保管されているデータに素早くアクセスできるようにする目的で使われるため、確保したメモリ容量がいっぱいになると、最終アクセス日時が古い順(LRULeast Recently Used)などで登録済みのデータを削除して新規データ用の容量を確保する。

インメモリキャッシュとして用いられるソフトウェアとしては、オープンソースソフトウェアの「memcached」や「Redis」がよく知られる。このようなソフトウェアの機能をクラウド上で提供するサービスもあり、米アマゾンドットコムAmazon.com)社が「Amazon Web Services」(AWS)のサービス品目の一つとして提供する「Amazon ElastiCache」などがよく知られている。

(2024.6.30更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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