SATA 【Serial ATA】 シリアルATA

概要

SATA(Serial ATA)とは、コンピュータ本体とSSDハードディスク光学ドライブなどのストレージ(外部記憶装置)を接続する標準規格の一つ。パソコンサーバなどの一般的な機種で、内蔵ストレージ装置の接続方式として広く浸透している。

Ultra ATAなど従来のATA規格で採用されていたパラレル伝送方式をシリアル伝送方式に変更した規格で、7ピンの平たいケーブルおよびコネクタで高速なデータ転送を実現することができる。制御信号の体系などは従来のパラレル方式ATA諸規格から引き継いでいる。

最初の規格であるSerial ATA 1.0は2000年に業界団体のSerial ATA Working Group(現在のSATA-IO)によって策定された。物理的な伝送速度は1.5Gbpsギガバイト毎秒)で、8ビット送るごとに2ビットの制御信号を付け足す8B/10Bエンコーディングを行うため実効データ伝送速度は150MB/sメガバイト毎秒)となる。

2004年には物理レート3Gbps(実効レート300MB/s)に高速化したSATA2Serial ATA 2.0/SATA300/SATA 3G)が、2009年には6Gbps(600MB/s)に高速化したSATA3Serial ATA 3.0/SATA600/SATA 6G)が策定されている。コネクタ形状などは同一で、後方互換性があるため新しい機器に古い機器を接続すると古い規格で動作する。

デスクトップパソコンサーバなどで用いられる一般的なコネクタおよびケーブルの他に、薄型光学ドライブなどのために薄型化した「Slimline SATA」(スリムラインSATA)や、ノートパソコンなどに用いるために小型化した「mSATA」(Mini SATA/ミニSATA)、これをさらに小型化した「Micro SATA」(マイクロSATA/μSATA)などの仕様も用意されている。

(2023.6.16更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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