クラスタ 【cluster】

概要

クラスタ(cluster)とは、(果物や花の)房、塊、群れ、集団などの意味を持つ英単語。同種のものがたくさん密集している様子を表す。

SNSのクラスタ

SNSなどのネットサービスやソーシャルメディアで、似たような属性(所属や趣味、政治信条など)や共通点を持った利用者同士が相互に繋がって形成された集団をクラスタということがある。

グループ機能のようなサービス上の機能などで明確に組織化されたものというよりも、友達関係や購読関係を通じて緩やかに連帯する一群の利用者という意味合いで用いられることが多い。

コンピュータクラスタ

企業の情報システムなどで、複数のコンピュータを連結・連携し、利用者や他のコンピュータに対して全体で一台のコンピュータであるかのように振舞うシステムを「コンピュータクラスタ」「クラスタシステム」と呼び、単にクラスタと略すことがある。そのようにコンピュータを束ねることを「クラスタリング」(clustering/クラスタ化)という。

クラスタ化されたコンピュータ群はまとめて一台のコンピュータを扱うように管理・運用することができ、いずれかが障害などで停止してもシステム全体が止まることはなく、処理を続行したまま修理や交換が行える。

ストレージのクラスタ

記憶装置の分野で、ハードディスクなどの円盤(ディスク)状の記録媒体オペレーティングシステムOS)が管理する際の最小の単位をクラスタということがある。

ディスク状の記憶媒体は、木の年輪のように同心円状の「トラック」に分割され、これをさらに放射状に等分した「セクタ」に分割される。

OS媒体を管理する場合は、セクタ単位では小さすぎる(管理に必要な容量が多すぎる)ため、複数のセクタをまとめたクラスタ単位で管理することが多い。1クラスタを何セクタとするかは媒体OSの種類によって様々である。

(2019.12.27更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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