SASI 【Shugart Associates System Interface】

概要

SASI(Shugart Associates System Interface)とは、コンピュータハードディスク装置を接続するためのインターフェース規格の一つ。後のSCSIの元になった規格の一つとして知られる。

1978年頃に当時の米シュガート・アソシエイツ(Shugart Associates)社が自社製品向けの接続仕様として開発したもので、記憶容量40MBメガバイト)までのハードディスクを2台まで接続することができた。制御方式がハードディスク専用のため、ATA規格のように光学ドライブなど他の種類の装置を接続することはできない。

1981年に仕様が公開され、他社から対応製品が発売されるようになると、ANSI米国国家規格協会)が標準化を進め、1986年に「SCSI」(Small Computer System Interface)の名称で規格化された。初期のSCSI仕様(SCSI-I)はSASIを拡張した上位互換となっており、すでに市場に出回っていたSASI仕様の製品はそのまま使うことができたという。

シュガートとシーゲート

シュガート・アソシエイツ創業者のアラン・シュガート(Alan F. Shugart)氏はSASIが世に出る前の1976年に退社し、同社は1977年に米ゼロックス(Xerox)社に買収された。同氏は1979年にシュガート・テクノロジー(Shugart Technology)社を興し、5インチハードディスク事業で再起を図った。

シュガート・テクノロジーはゼロックス社傘下となったシュガート・アソシエイツと社名を巡って法的紛争となり、シーゲート・テクノロジー(Seagate Technology)に社名を変更した。シーゲート社はその後、現在まで続くハードディスク市場世界最大手の一角に成長している。

(2020.6.23更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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